今話題のゴーストレストラン。名前は聞いたことがあるけれど、一体どんなものなの?
一般人でも使えるの?と、まだまだ疑問が多いですよね。今回は、そんなゴーストレストランやシェアキッチンについて詳しくご説明したいと思います!
ゴーストレストランとは
ゴーストレストランとは、「飲食スペースを持たないレストラン」のことです。飲食スペース=食べるためのテーブルや椅子がない、という意味。つまりキッチン(厨房)のみのレストランです。
飲食スペースがないので、主にデリバリーやテイクアウトでフードを提供しています。
シェアキッチンとの違い
よく聞かれる「シェアキッチンとの違い」ですが、シェアキッチンというのは文字通り、「間借りできるキッチン」のことで、ゴーストレストランもシェアキッチンで作られていることが多いです。わかりやすく例えると、カラオケボックスのように、各部屋ごとにキッチンが用意されているイメージ。月契約と時間貸しがあるので、一般の方でも簡単に借りることができます。
ゴーストレストランのメリット|出店者側から見た利点
①低予算で出店できる
ゴーストレストランを出店する側のメリットとしては、店舗がない分、低予算で飲食店の出店が可能となります。
また、これからレストランをはじめる人がテストチャレンジとして出店し、「世の中の反応を見る」「問題点をあぶり出す」「使用する器具のマッチングを確認する」など、本格出店の際のリスクを軽減することができます。
②ブランドを広められる
これから飲食店をやってみたいという方だけでなく、現在すでに飲食店を経営されている方にもゴーストレストランは大変メリットがあります。
すでにブランドをお持ちの飲食店経営者様には、新しいエリアでの店舗拡大を低リスクで始めていただけます。支店を設けることで新しいファンを獲得することができますし、デリバリー専用の拠点を設ければ、メニューを効率化したり従業員を削減できます。認知度を上げながら、生産効率も上げることができます。
③専門性の高いメニューを提供できる
たとえば今まで、ダイエット食やサラダ専門店、スイーツ専門店などは、エリア内での需要が足りず、採算が取れないことが多くありました。そのため他のメニューを組み合わせて販売したり、種類を増やしたりしてなんとか経営をキープするという店舗が多くみられました。
ところが、本来得意でないメニューの販売や、不必要な調理用具、食材仕入れは店舗にとってリスクにもなります。ゴーストレストランであれば、得意なメニューひとつで勝負ができるのでとても効率的です。さらに、プロテイン中心のメニューやペット用メニューなど、専門性の高いメニューで勝負ができます。
④たった1つのメニューで出店可能
ゴーストレストランなら、たった1つのメニューでも出店が可能です。人気エリアに低価格で出店できるので、たくさんのお客様にお店の味を知ってもらうことができます。しかも、その味は大衆に合わせる必要はありません。とがったセンスや魅力を持つブランドこそ注目され、オーダーにつながっていきます。
⑤店舗改装中の営業手段として使える
すでに経営している店舗を改装する場合や、老朽化などで縮小をお考えの場合も、ゴーストレストランなら莫大な費用をかけることなく営業を続けていただけます。
普通なら1年お休み、閉店という手段を取らざるを得ない場合も、ゴーストレストランさえあればお客様に喜んでいただける味を提供し続けられます。
ゴーストレストランのデメリット
①キッチンの設備に限りがある
シェアキッチンなど、どこかのキッチンを借りて営業をする場合、キッチンの設備には限りがあります。オーブンやスチームコンベクション、フライヤーなど、各施設の設備を確認し、その範囲内でメニューを提供することが必要です。また、メインシェフが自ら調理するような場合を除けば、本格的な調理師の腕を持つ人でなくても提供できるようなメニューの開発が望ましく、その点でメニューの幅が限定されることがあります。
②多種多用なメニューでの運営はできない
ゴーストレストランのキッチンはこじんまりとしたスペースであることがほとんで、多くは一人~数人のシェフで賄われています。そのため、多種多様なオーダーに対応することが難しいです。特に、迅速さが求められるデリバリー業界では、細やかな味や種類豊富さよりも、スピードと出来立ての味が求められる傾向にあります。そういった側面を理解したうえでのメニュー開発や運営が必要となります。
今、新しい飲食店の在り方として大注目のゴーストレストラン。
出店者側としても、消費者側としてもたくさんのメリットがあります。
ぜひ、この波に乗ってゴーストレストランを楽しんでみてくださいね!